本日のお薦め本 : 2019年11月18日号 中村屋のボース―インド独立運動と近代日本のアジア主義 単行本(単行本) 小熊英二氏推薦! 貴重な写真多数収録。渾身の評伝。#中島岳志 + いまこの本を読め 第8回「中島岳志(前半)『中村屋のボース』」(白水社) 動画(合計: 44分49秒)付
商品の説明
出版社からのコメント
ラース・ビハーリー・ボース。
その男は、1910年代のインドを代表する過激な独立運動の指導者である。イギリス官憲に追われ、インドに留まることに身の危険を感じ、武力革命のための武器と資金を調達すべく海外へと逃亡した。逃亡先として彼が目をつけたのが、国力を高めていた日本の地であった。
時は第1次大戦中、日英同盟を楯に、イギリス政府は執拗にボースの身柄受け渡しを要求する。国外退去命令を受け、追い詰められたボースは、右翼の巨頭・頭山満や、若き思想家・大川周明らの力を借り、官憲の目をまんまと騙し、東京・新宿の「中村屋」敷地内に身を隠す。
やがて第1次大戦が終わり、ボースは検束の危険から解放された。以後インド独立への活動に、身を挺する。極東の地から、インド独立の世論を盛り上げ、西欧の支配下からアジアを奪還するため、広く言論の網を(流暢な日本語で!)張る人物となるのだ。
そして、R.B.ボースは、インドを支配するイギリス人たちと日本のアジア主義者たちが「同じ穴の狢」=帝国主義者であることを鋭く指摘し、彼らの論理を内側から突き崩そうと、果敢な論評を発表し続ける。
しかしやがてボースは、米・英との戦争に突入した日本軍部と、アジア解放の名の下、皮肉な共闘関係に入っていく。「大東亜」戦争勃発の瞬間、ついにインド独立という夢がかなう時が来たと考え、「これまでの苦労がすべて吹き飛ぶ」思いにボースは満たされる……。
小熊英二氏推薦! 貴重な写真多数収録。渾身の評伝。内容(「BOOK」データベースより)
R.B.ボース。1915年、日本に亡命したインド独立の闘士。新宿・中村屋にその身を隠し、アジア主義のオピニオン・リーダーとして、極東の地からインドの独立を画策・指導する。アジア解放への熱い希求と日本帝国主義への止むなき依拠との狭間で引き裂かれた、懊悩の生涯。「大東亜」戦争とは何だったのか?ナショナリズムの功罪とは何か?を描く、渾身の力作。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
中島/岳志
1975年、大阪生まれ。大阪外国語大学(ヒンディー語専攻)卒業。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。学術博士(地域研究)。博士論文で第三回アジア太平洋研究賞受賞。京都大学人文科学研究所研修員、日本学術振興会特別研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
単行本: 346ページ
出版社: 白水社 (2005/4/1)
言語: 日本語
ISBN-10: 4560027781
ISBN-13: 978-4560027783
発売日: 2005/4/1
梱包サイズ: 19 x 13.4 x 3 cm
支配の構造 国家とメディア――「世論」はいかに操られるか (SB新書)
- 作者: 堤未果,中島岳志,大澤真幸,高橋源一郎
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
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